マウントをとることは必ずしも有利ではないという話


(作画:エスジェイ)※画像はイメージです

 

エスジェイ(@crisisnoeln)です。

近年聞くことの多くなった言葉で「マウントをとる」という言葉があります。

マウントとは、格闘技用語の一種なのですが、要は馬乗り状態で圧倒的に有利なポジションのことをいいます。

「マウントをとる」とは、偉そうにしてくる人とか、上から物を言ってくる人のことを比喩しているわけです。

私は格闘技マニアでもあるので、少しこの表現に疑問を感じるところもあったので、今回はマウントポジションについて語ってみようと思います。

 

マウントポジションとは?

マウントとは、総合格闘技(MMA)などで用いられる用語で「相手の腹の上に馬乗り状態になる」ことを言います。

某格闘技漫画の最強を決めるトーナメントでは『近代格闘技でも難攻不落の技術』と最高の褒め言葉をもらってます。

 

マウントを逃れる術はないのか?

術者は己の開発した必殺を解く術も同時に考えるといいます。

某格闘漫画の最大トーナメントが描かれた頃と比べると、近代格闘技というのも大分進化しています。

総合格闘技(バーリ・トゥードとも呼ぶ)はまだ歴史が浅いため、刃牙のトーナメント時から進化しています。

確かにマウントポジションは今でも有利のポジションではありますが、技術が進化し返し技も生まれました。

 

TKシザース

高阪剛(こうさか つよし)という日本のヘビー級選手が開発した技で「TKシザース」という”マウント返し”として有名の技があります。TKとは高阪剛のイニシャルを指しています。

マウントをとられている下の状態からブリッジなどで上の選手の状態を崩し、足を胴体に絡めて形成を逆転します。さらには足関節を極めることもできます。

このように、マウントポジションは現代格闘技においては必ずしも有利というわけではないのです。

もう少し、総合格闘技の歴史からファイトスタイルの変化を見ていきましょう。

 

マーク・コールマン全盛期~

UFCの初期にも活躍し、その後日本の総合格闘技団体のPRIDEでも初代王者となったのがマーク・コールマンです。

90年代後期~コールマンのファイトスタイルが最強と呼ばれていた時代もありました。

コールマンはアマレス仕込みの強烈なタックルを武器にテイクダウン(相手を倒す専門用語)を奪い、あとは馬乗り(マウント)になって相手をひたすら殴るというスタイルが得意な選手でした。

筋骨隆々の肉体でも分かる通り、非常にパワーがある選手なので、一度上に乗られてパウンド(倒れている相手を殴るという専門用語)を放たれるとどうにもなりませんでした。

ホドリゴ・ノゲイラの登場

マーク・コールマンのようにテイクダウンからのパウンドを得意とするスタイルを圧倒的な技術で攻略したのがノゲイラでした。

ノゲイラは柔術出身の選手で「1000の技を持つ男」と称されるほどに寝技が上手い選手でした。

ノゲイラとコールマンはPRIDEで対戦しましたが「三角絞め」という技を使い、本来不利である下の状態から関節技を極めて、最後は腕関節を取り勝利しました。

ノゲイラは寝技の技術を使うことで、本来不利のはずの下の状態からでも攻めれることを証明したのでした。

大柄の選手に上に乗られていても腕関節を取ったりすることができる

ヒョードルの登場


ノゲイラの参戦からしばらくすると、後の絶対王者となるヒョードルがPRIDEに参戦しました。

ヒョードルのスタイルは打撃で攻めながら、テイクダウンしてパウンドでも決めれて、関節技もできるという、当時としては珍しい、かなりオールラウンドなファイトスタイルでした。

ノゲイラとヒョードルはヘビー級の王座をかけて対戦することになります。

ノゲイラは並の相手なら下の状態からでも試合をコントロールすることができましたが、ヒョードルを相手にはコントロールすることができませんでした。

ヒョードルはマウントポジションよりも有利ではない、ガードポジション(下になっている相手の股の間に挟まる状態。正常位のような形)からでもガンガンパウンドを落としていきます。

ガードポジションなら下になっていても寝技が上手い選手だと試合を有利に運べたりするのですが、ヒョードルにはこれがなかなかできませんでした。

 

そして近年…マウントは必ずしも有利ではなくなった

このように、総合格闘技は年々進化し続け・・・

現在の総合格闘技の最高峰とされるUFCではレベルが高い試合ほど、安易にマウントポジションを狙いに行くことも少なくなりました。

(実際はバランスが取りにくいこともあったりするので、なかなかレベルが高くなるほど取りにくかったりもするのですが)

まとめ

説明が少し長くなってしまいましたが、、、要はマウントとはそこまで有利ってわけでもないというか、TKシザースをされたりと、リスクもあったりするのです。

個人的には数年後には「シザースする」という言葉が流行るのではないかと予想しています。

「シザースする」の意味は「マウント返し」です。

もし、日常でマウントをとられるようなことがあれば、世界の高阪剛のようにシザースして返してやりましょう^^

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