
エスジェイ(@crisisnoeln)です。
そして誰も死ななかったという小説を読んだので感想を書いていきます。
あらすじ
亡くなった父親の遺品の中にある民族のことが書かれていた小説があった。
それを読んだ主人公は、あまりに面白かったので金になるかもと出版社へ見せると、それが書籍化されベストセラーとなった。
ある日、その本で書かれた民族について質問があると学者に呼ばれ、その後その学者の娘の女子大生と肉体関係を結ぶようになるも・・
感想

※酷評とネタバレに注意です。気にする方はこの先の閲覧をお控えください
序盤~中盤くらいまでは面白いです。
タイトルからもわかるように、この小説はアガサ・クリスティの小説「そして誰もいなくなった」パロディ的な作品になっています。
そして誰もいなくなったは、無人島に集められた者が徐々に消えていき~という感じのミステリですが、本作は「誰も死なない」というタイトル通りに最終的には誰も死なないというミステリになります。
タイトルそのものがパロディのようで、実は作品全体の伏線になっています。
無人島への招待券が作家に送られ、その作家たちの共通点がある女性と性交をしたということだと判明します。
ネタバレすると、その女性と性交すると死なない病になる寄生虫に感染し、一見死んだような状態になっても12時間だかで復活するという具合です。
無人島へ行くくらいまでの導入部分はいい感じで、謎の女とはどんな感じで話が繋がっていくのかと、楽しみに読み進めていったのですが、何とも拍子抜けでした。
なんというか、主人公のアホさがそのまま作品の質に出ているような気がします。
DTが妄想しそうな低次元のズリネタって感じの内容で、これならもっとエログロを全面化して、ラノベ風にアニメ化する方向性のほうがよっぽど話題になるし売れるんじゃないかなと思いました。
まとめ

途中からバカバカしくなって飛ばし飛ばし読んでしまいました。
表紙に惹かれて読んでみましたが、この作家の本はもうしばらく読むことはないですね。
似たような釣りっぽい表紙が多いので、ネタありきのミステリなのは何となく想像がつきます。
ミステリはジャンルとして確立はしていますが、ミステリ自体がそもそも時代的でないというか、よほど好きな人じゃないとジャンルとしても娯楽過多の時代のコンテンツとしてはオワコン感があるような気もしています。