【書評感想】許されようとは思いませんby芦沢央

エスジェイ(@crisisnoeln)です。

 

本屋のおすすめコーナーにあった「許されようとは思いません」という短編ミステリー集を読んでみました。

なかなか素晴らしい内容だったので感想を簡単に書いていきます。

 

タイトル作品含む5作品を収録

本のタイトルにもなっている「許されようとは思いません」の他に4本収録されています。全5本の短編ミステリー集となっています。

こういう短編集って基本的に本のタイトルになっている作品が目玉で他はおまけみたいな感じなのかと思っていたのですが、この作品に限ってはそんなことはなく他の4本も凄いよくできた話で素晴らしかったです。

特に自分は「姉のように」が最優秀ではないかと感じました。衝撃的ですし、とにかく展開が凄くて引き込まれます。
 

内容は育児に悩む主婦が次第に育児ノイローゼになっていき自分の子を虐待していくというイヤミスではあるのですが、構成も心理描写も圧巻でした。

冒頭の説明で姉が犯罪で捕まったことが明らかになるところから話が始まるのですが、終盤のオチにかけての展開で「ん?」となって、最後まで読んで「あーなるほど!」と、仕組みに驚ろかされました。

内容が内容だけに嫌な気分になる人もいると思いますが「上手い小説ってこうやって演出するんだ!」というお手本のような作りになっています。

 

最初に収録されている「目撃者はいなかった」もなかなか僕好みな内容で良かったです。

主人公は冴えない営業マンである日、発注の数を間違えてしまい営業成績が1位になってしまいます。上司や会社にバレるのが怖くなり間違えた発注を偽造して実費で処理してごまかします。

会社を休み自分で業者になりすまして偽装作業は上手くいくのですが、偶然交通事故の現場を目撃してしまいます。

先の読めない展開が続き、最後は究極の選択をすることになります…。

この話は物語の展開のさせ方や主人公の人間性、思考などハラハラする要素も多くて驚かされました。

 

総括

 

純文学やら文学的な素晴らしさ云々とか何度読んでもイマイチわからないんですが、こういう作品は誰が読んでも文章力や構成力が凄まじいことが分かると思います。

こういう小説は定期的に読みたいなーと感じます。文庫本でも常にカバンに入れておきたいですね。

芦沢央さんの作品はまた読んでみようと思います。

まだ歴がそこまで長くない作家のようなのでこれから先、映画化作品や大きな賞なども受賞することにも期待できそうです。

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